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地域の暮らしから、ワタシらしい私をみつける!<講座編>

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今回は、ある講座の密着レポートです。
【島根県×ソトコト】しまコトプロデュース企画の「Meets my life ご縁がつながる、ワタシらしい私をみつける講座」。東京で働く女性に向けて、これからの暮らし方、未来を考えてもらうという内容は、ワタシクリエイトを考えるのにピッタリ!ということで、参加させていただきました〜! 清澄白河リトルトーキョーで開催された9/1(金)東京講座、と9/16〜17に島根で開催された現地実習を、二回にわけてお伝えします!

地域での女性の多様な生き方

まずは、メイン講師のソトコト編集長 指出一正さんのお話から始まりました。指出さんが島根をはじめ、全国で出会った素敵な地域女子を紹介してくれました。
自己紹介で魚が好きだとお話された指出さん。「足元にいる魚のような小さな存在も側面から見るとみんな違う顔で違う色をしている。そのように地域のことをマクロではなくミクロでみると地域の解像度があがります。地域の解像度をあげていくと、自分の生活が少し豊かになると思います。」という言葉がすごく印象に残っています。
どちらかに偏りがちな視点ですが、ミクロとマクロの使い分け、心に留めておきたいです!

そして「会って欲しい人が地方には多いですが、島根にはとくに多いです。圧倒的に地域のことを考えている人が多いのです。絶対よいツアーになると思うので楽しんできてください」との激励。現地実習が楽しみになりました。

その後、紹介していただいたのは、社会に自分自身がコミットしつつ、24時間の中で「自分の時間」を取り戻し輝いている方達。(この言葉は、指出さんの言葉なのですが、社会と自分のバランスを考えさせられます…)

1)ペンターン女子
Pen.turn【名】:ペンターン。”Peninsula turn”の略。「半島移住(Iターン)」の造語。
三陸にある7000人の小さな漁村、宮城県 気仙沼市 唐桑町に移住してきた移住ガールズ(通称:Pen.turn女子)。彼女達が被災地に移住したきっかけは、「本当に暮らしをつくろうとしている大人たちに出会ったこと」なのだそう。仕事をもちながら時間があいたら地域の翻訳者として活動するという暮らし方。すごく柔軟で軽やかな暮らし方だなぁと感じました。
http://pen-turn.com/


2)ZIBIYA
島根県 津和野で津和野の名産“イノシシ肉”を提供するジビエ肉ブランド『ZIBIYA(ジビヤ)』。国連で勤務しグローバリズムを体験したあと、「現場に根付いた仕事がしたい」と日本に帰ってきて、地域おこし協力隊として津和野に移住した栗原さんのお話。
津和野に恩返ししたい、津和野に仕事をつくりたいという気持ちからのスタートだったそうなのですが、自分がだれとどこでどんな風に働きたいかということに正直で素敵な活動だと思いました。
https://peraichi.com/landing_pages/view/zibiya

3)玄米麺 宮内舎
こちらも島根。地域の棚田で育てた玄米麺が有名な「宮内舎」のお話。
都内で働いていたところ、自分を消費する暮らしに疲れてしまい、突然の小麦アレルギーが発症。東洋医学や薬膳を学びながら、自分をみつめなおし地元島根に戻った小倉さん。すると、そこにはとても全うな働きをしている生産者と仲間がいて、その人たちと共に循環するビジネスを確立しようとの起業だということ。
小麦アレルギーを持っている方には割引で販売をしたり、生産者に持続可能な環境をつくるために金額も考えられている、生産者とともに「たべるを、つくる」温かい事業。 ストーリーがとても「自分ごと」で、共感ができました!まずは自分。そして周りにも幸せを循環しているのが、継続の秘訣なのでしょうか。
http://miyauchiya.com/info/

4)あきた森の宅配便
山に詳しい町内外のお年寄りたち(山の名人たち)が天然山菜を採りにいき、配送してくれる画期的なサービス。地元が大好きでUターンした栗山さんが、青空と地域の人たちと自分の町の文脈で、大好きなおばあちゃんたちとつくる、やはりこちらも「自分の地元が好きだ、自分の好きな人たちと素敵な暮らしがしたい」との思いから起業したのだそう。とてもシンプルで愛を感じる活動です!
http://akita-mori.com/

指出さんは4人の活動を、「辛いとか歯を食いしばってよそよそしい感じではなく、前を向き地域性を楽しんでいる」と評していました。それを聞いて思ったのは、自分の中にある思い込み。「地域で暮らすことには、不自由さや辛さがあるのではないか」そのイメージが強かったのです。でも、そこにフォーカスしない在り方ができるということ、ですよね!自分が楽しむという意思でしょうか。だいぶ見方が変わりました…。
最後は、指出さんが思う「地域で自分らしく暮らすため」のポイントを教えてくれました。

<地域で自分らしく暮らすために>
1)関わりをおもしろく
2)未来をつくっている手応え
3)「じぶんごと」として楽しい


の3つ。「東京にいると2020年は遠く感じますが、地域にいると、10年20年先のことを考えるのがたまらなく楽しく思えます。未来が近い」という言葉がすごくステキでした。
また「24時間をどれだけ他人まかせにしているかを自分の尺度で考えると結構いいですよ。24時間の中で自分がどれだけ自分として動いているか、そういう価値観は大切だと思っています」という問いかけに参加者たちは現在の自分の生活を振り返っているようでした。
これを機会に、考えてみませんか?あなたは24時間の中で、どのくらい「じぶんごと」に時間を費やしていますか?



地域で生活するリアル

次に、島根県に移住した2名のゲストのお話。
お一人目は村岡詩織さん。studio-Lのコミュニティデザイナー&ワークショップデザイナーとして、地域づくり・まちづくり・場づくりのお仕事を続けながら、2015年に家族で益田にUターン。お二人のお子さんを育てながら地域で様々な取り組みを展開されています。地域から魅力を引き出しとりまとめ、デザイン&企画の力で伝えることや、ヒトやコトを繋げ点を線に、そして面にして盛り上げていくことのプロです。

おニ人目は戸田耕一郎さん。島根県江津市で「蔵庭」という素敵なカフェをご夫婦とパン職人のお友達の3人ではじめられました。また戸田さんの本業は、映像、写真、WEB制作。
毎年、春と秋に神奈川県で『Vege & Fork Market』も開催されている非常にマルチな活躍をされている方です。

まずは「移住を決めたきっかけ」からお二人にお聞きしました。

村岡さん>
大きなきっかけは娘さんの出産だったそうです。それをきっかけに「ずっと関西で子育てする?どちらかの故郷に近い方がいいよね」とご夫婦で話し合ったところ、島根出身の村岡さんより旦那さんが島根に惚れ込み現地での仕事が決まり、そして移住したという流れのよう!
(村岡さんは帰る気がなかったとか 笑)
そしてもうひとつ、村岡さんが妊娠中に受講した「しまコトアカデミー」の中で、島根県の職員の方のお話にハッとしたのが大きかったのだそう。それは「1 / X(人口)の自分」というもの。都市部だと「1 / 47万人(その時住んでいた場所の人口)の自分」ですが、地方だと「1 / 4万7千人(益田市の人口)の自分」という存在感で暮らすことだと聞き、その言葉がずっと頭に残っていて、出産後自分のスケール感を考えたときに島根の暮らしのサイズ感がしっくり来たのだということ。 現在は、子供が社会にでるまで“子宮”のように温かく育てられるという山間の地域にお引っ越しをされ、島根生活を満喫しているようです。

戸田さん>
音楽に関わる仕事をしていた中で30代に入り「これから自分は何をして生きていくのだろう?子供が生まれたら子供に対して堂々と自分の仕事と言えるか?」を想像した時「このままじゃマズイ」と思ったのが大きなきっかけだったそうです。その時は手に職もなく自分が何を好きかも分からなかったそうですが、料理人の奥様のプロモーションのサポート活動をすることに。 マルシェイベントを企画・運営したり、写真を撮影して発信する中で、それが自分の好きで得意なことだと分かり「場所を選ばないで自分の好きなことを追いかけていったら楽しい、しなかったら後悔する」と考え、地方移住の情報を集め、奥様の出身が島根ということもあり移住を決めたというお話でした。そして今は、お子さんに自信をもって自分のお仕事が言えるまでに!

お二人のお話を聞くと、自分の中での「好きなこと・得意なこと・大切なこと」をしっかり掴むことが地域で暮らすポイントだという気がしました!

家族のハッピーな変化

そして気になる「夫婦・家族の変化」について。
個人だけの問題ではない移住。気になる家族のこともお聞きしました。

村岡さん>
村全てが園庭、おじいちゃんおばあちゃんが保育士さん、というようなとても子供に良い環境で、都会だと引っ込み思案だった娘さんはチャレンジが大好きな性格に!家でお仕事をする村岡さんに窓からお花や蛇の抜け殻(!)のプレゼントもくれるくらいになったそうです(笑)。ものすごい変化です。
旦那さんはというと、夫婦ふたりとも終電で帰るような忙しい生活から解放され「子供と向き合う時間が増えてうれしい」と話しているよう。また、心にゆとりができ、鳥や虫の声が聞こえるようになったとも。ステキですね〜!

戸田さん>
「料理をする妻をどれだけお膳立てするか、いかに盛り上げるかが自分の役割だと思う。妻が幸せだったらうまくいく」ということを念頭に生活しているという…素敵な旦那さまぶり!そして、移住後の奥様はまるで水を得た魚のようにカフェで働いていて、家族は幸せを感じているというお話。
お子さんは、島根ナイズされて家族は教えてないのに石見神楽を口上できるレベルだそう。 どちらのご家族ともお子さんの変化はすごいですね!
「自分のステージと、住む場所のスケール感が合っている」
この言葉が何度も飛び出して、心に残りました!

自分の小さなできることの影響力

最後の質問は「地域で暮らすことの魅力」という質問でした。

村岡さん>
村岡さんが感じる島根の魅力は、四季折々のごちそうがたくさんあること、そして美しい風景と笑顔。そして、「働く」の語源「傍を楽にする」という観点でいうと、地域では傍が近くたくさんあり、よく見えることだそう。また、「楽」とは仕事だけじゃなく、地域の活動や伝統芸能だったりと、多様であることも仰っていました。
また、大きいことをしなくても、小さいことが周りに良い意味で影響し物事が動くことが多い、という実感もあるようです。 都会で心が疲弊してしまう原因は「自分には影響力がないと感じてしまうこと」も多いのではないかと思うので、とても興味深いお話でした。「町に誇りをもつ瞬間に接続することができる」という言葉もとても素敵で、地域の暮らしにはキラキラ輝く美しい出来事がたくさんあるのだろうと想像できました。

戸田さん>
戸田さんの感じる島根の魅力は、都会だと埋もれてしまう才能が、必要とされること。人が少ないけれど、町を面白くしようとたくさんのアイデアが沸いてくるので、自分が小さいスキルを出すと、グイグイ進むのだそうです。 また、石見の人達は新しいことに寛容なので、自由に暮らすには最高に良い土地だと話してくださいました。 全部自分で決めていける楽しさ、これが楽しめる人にはぴったりですね…!聞いていてワクワクしました。

今回お聞きしたのは、すごく貴重なお話たちでした〜。
等身大でシンプルな「ワタシらしさ」。大きくなくても特別じゃなくてもいいのだと感じました。 この「ワタシらしさ」を掴んだ後の地域での暮らしは、表現の場として素晴らしいスケール感なのかもしれません。私も今回出た様々なキーワードから自分の暮らしを考えてみようと思っています。

次のレポートは、現地実習編です!

shoko watanabe

shoko watanabe について

デザイナー&プランナー

短大で映像デザインを学んだ後、グラフィックデザイナーとして経験を積む。大阪から東京へ活動の場を移すことをきっかけに、人とのつながり・場づくり・学びへの興味を深めるため、2013年からシブヤ大学で授業コーディネーターとして活動。和文化・街づくり・ものづくりなどのテーマでの授業づくりを展開。また2015年から、株式会社エモーヴに所属。「ワタシクリエイト」に出逢い、人生観が大きく変わる。現在は自分の幸せから周りも幸せになればいいなと、日々ワクワク活動中♪