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【blog】灰色の多様性〜毛利悠子 グレイ スカイズ〜

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藤沢に行く用事があったので、お隣の辻堂に寄り藤沢市アートスペースFASで開催されている毛利悠子さんの個展「毛利悠子グレイ スカイズ」を見てきました。
毛利悠子さんは、1980年生まれ藤沢市出身の近年大注目のアーティスト。 ここではそんな毛利悠子さんの作品を2018年1月28日(日)まで無料で見る事が出来ます。


オレンジなのにグレイ!

入り口には映像作品。そこから美しいドレープのカーテンで誘導され展示スペースの中を進むと、奥には、泡立て器やドラム・掃除機などが機械で制御されて動き音を鳴らす「パレード」という作品が展示されています。 オレンジ色に照らされる空間で音が鳴らされるその様は、無機物たちが並んでいるのにとても有機的な空間に思えました。
しかし、その空間の中でなんの疑いもなく展示物を見ていると、驚くべき発見が!
なんと一緒にいる友人の顔が、灰色に見えるのです…!!!照明がオレンジのはずなのに色がない!?
理由は使われているランプでした。ナトリウムランプというトンネルの中などでよく使われているランプで、赤いものも青いものも同じ灰色に見えてしまうのです。時折別のライトが光る瞬間があり、その時周りに展示されているものの本来の色に気付くかも…。
灰色じゃないのに灰色に見える世界…自分の常識や思い込みを疑ってしまう驚きでした。


モレモレ!水漏れを食い止めようとする仕事の美

そして、隣の大きなお部屋では代表作のひとつ、日産アートワードグランプリを受賞した作品をベースにした「モレモレ:ヴァリエーションズ」が展示されています。
今回は、複数名の共同作業で、水漏れを起こしそれに対処するという作業をし作り上げた作品なのだそう。
傘やバケツ、ポリタンクなどの日用品が美しいアートになっており、何枚も写真を撮ってしまいました。これは、水漏れさえ起これば「誰でもできる」、そんなことを思わせてくれますが、今まで考えたこともない視点だと感じました。
また、毛利さんのインタビューなどには「自然か、人口か、という問い」の話しが出てきますが、私たちが感じる自然とはなんなのか、灰色とはなんなのか、美しさとはなんなのか、改めて自分の内側に耳を澄まし、答えが二項だけではない新たな可能性を発見するような展示だと感じました。そして、まるでモノたちとのコミュニケーションのようだとも!

現代アートは、見る側が好きに感じて気づきを持ち帰ればいいということを体感する素敵な展示、お時間あれば、是非観にいってみてください〜!

《会 期》2017年12月2日(土)〜2018年1月28日(日)
《休館日》月曜日(ただし月曜日が祝日の場合は、翌火曜日が休館)、年末年始(12/28-1/4)
《開館時間》10:00-19:00(入場は閉館の15分前まで)
《観覧料》無料
《会 場》
藤沢市アートスペース 
(藤沢市生涯学習部文化芸術課)
〒251-0041神奈川県藤沢市辻堂神台2-2-2 ココテラス湘南6階
http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/bunka/FAS/ 

《毛利悠子さんプロフィール》
毛利悠子 Yuko Mohri
1980年 藤沢市生まれ。
2004年 多摩美術大学美術学部 情報デザイン学科 卒業
2006年 東京藝術大学大学院美術研究家先端芸術表現専攻修士課程 修了

美術家。磁力や重力、光など、目に見えず触れることのできない力をセンシングするインスタレーションを制作する。2015年、アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティとして渡米。「コーチ・ムジリス・ビエンナーレ2016」(インド)、「ヨコハマトリエンナーレ2014」(神奈川)ほか国内外の展覧会に参加。2015年に日産アートアワードグランプリ、2016年に神奈川文化賞未来賞、2017年に第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。今年は「札幌国際芸術祭2017」(北海道)、「リヨン・ビエンナーレ2017」(フランス)などに参加。

shoko watanabe

shoko watanabe について

デザイナー&プランナー

短大で映像デザインを学んだ後、グラフィックデザイナーとして経験を積む。大阪から東京へ活動の場を移すことをきっかけに、人とのつながり・場づくり・学びへの興味を深めるため、2013年からシブヤ大学で授業コーディネーターとして活動。和文化・街づくり・ものづくりなどのテーマでの授業づくりを展開。また2015年から、株式会社エモーヴに所属。「ワタシクリエイト」に出逢い、人生観が大きく変わる。現在は自分の幸せから周りも幸せになればいいなと、日々ワクワク活動中♪