MAGAZINE

あたらしい「ワタシクリエイト」へ 井尾さわこインタビュー・下

カテゴリー: MAGAZINE, ヒト パーマリンク

emorvで2016年からスタートしている「ワタシクリエイト」の講座。
日々の暮らしを豊かにする知識やモノづくりを楽しみながら心を豊かにするワークショップと、「生き方」「働き方」といった切り口から自分の内面を見つめ直す対話の場の二軸から、自分自身を源として世界を創ろうとする人、自身にエンパワーメントされた人を育むプログラムだ。


 この春からは、その二軸をさらに統合し、ワークショップそのものを「対話の場」「自分を取り戻す場」としてデザインできるよう、ワークショップ講師やコミュニティ運営側のメンバーを対象とした探求の場、講座よりはもう少しゆるっとしたサークルのようなコミュニティラボとしてして展開いくとのこと。「ワタシクリエイト」の背景にあるものについて、主宰の井尾さわこさん(以下さわこさん)にお話を伺った。インタビューの「上編」はこちらから ※先にお読みください

「ワタシクリエイト」のコミュニティのあり方って?


自分の原体験からも感じた時代背景もあって女性は特に「ワタシを生きること」を求めて来られなかったのではないか?という問い。 じゃあ、自分は何者で何をして生きていくか?なんて深いところは、転職活動や社内の制度などのレイヤーの話では到達し得ない。だからこそ、学び舎が必要だと思い、講座という形で開催してみたという。「でも、少し時間をかけて、自己探求期間も、そしてその探求の仲間も必要だと感じるようになったんです。

ワタシクリエイト自体も、私自身も出産を通じて「何者で何をするか」を探求する中で、自分のミッションを掴みなおし、思い込みを手放したり、そんな自分をかまってあげる1年でした。」とさわこさん自身も大いに変容時期だったようだ。

「アクセサリーをつくるワークショップの中で、深い対話が生まれたり、自分の奥底にある思いや願い、その源になっているようなものに触れるようなことができたら、それが一番eMORVらしいんじゃないか、って気づいたんです」さわこさんは、そう語る。

「今まで、ワークショップはワークショップ、探求の場は探求の場、という風に、分けて運営していたんです。たしかにそれぞれに実りもあった。でもある日ふと、あれ、統合すれば良いんじゃんって!気がついたんです。」


「ワタシクリエイト」のコミュニティのあり方って?


産後の復帰期間も大きな気づきがあったそうだ。「私自身の中に、コミュニティを作りたいわけじゃないのでは?という大きな問いがずっとあったんです。でも、ある日、怯えながら、我が子を連れて初めてバスに乗った時、おばあちゃんたちが、何人も声をかけてくださった。その瞬間に、私もちゃんとコミュニティに属していたんだ!って、私がつくりたい関係性って知らず知らずに拠り所になっている・・・これだ。って」
さわこさんはその瞬間に、コミュニティのあり方が明確になったそうた。※さわこさんの考えるコミュニティの定義は上編の最後へ

みんなが主役。主役のみんなが源になれるようなサポートを


「みんなが主役のコミュニティ」

それはどういうことなんだろう、とさわこさんは考えた。それまでも、ワークショップと探求の場をつなぐアプローチは試みてきていた。しかし、別々の場を行ったり来たりする、というのとは別のアプローチがあるのではないか。

 eMORVはこれまで、ものづくりワークショップを中心に、生活に役立つ知識やスキルに触れる体験を多く提供してきている。eMORVらしいクリエイティビティやワクワク感、楽しさが一番よく出ているコンテンツだ。
そうしたワークショップの場そのものが、参加することで自己共感が深まり、生き生きとした自分を取り戻すものになれば、それが一番、ワタシクリエイトらしい!

さわこさんはそう考えた。



「そのためには、ワークショップをする講師の人たちに、自分自身の源にあるものに気づいて、それを表現できるようになっていってもらえばいい、と気づいたんです。そういう講師が開く場だったら、講座での対話やその先生の姿を通して、参加者の人も自然にそうなっていくはず。そうか、世界観を共感してくれる先生方にインストールしてもらえばばいいんだ、って。」

仲間といっしょにクリエイトする



 

さらに、これまでの講座の参加者からのフィードバックからも気づきがあった。

「ご参加後にいただく感想で、『eMORVの活動に関わりたい』『参加するだけでなく、機会があったら何か一緒にやりたい』という声がすごく多いんです。それを聞いて、ああ、私たちってそういう存在なんだな、と、改めて思いました。わたしたちは、えらい先生じゃなくて、『何かを一緒にやりたい』って思つてもらうような等身大の存在なんだな、って。そして、講師の方も、私たちも、時に参加者になるし、という、コミュニティなんだなぁって。」

 クリエイティブに世界をつくっていこうとする人たちが「関わりたい」と集まり、その集まりの中で何かを得て、得たものをまた中や外で表現していく。そんな、プラットフォーム的な役割が見えてきた。





社会に循環を起こすワークショップづくり



今考えている講師向けのアプローチとは、どういうものだろうか。さわこさんに聞いてみた。


「eMORVで講座を開く先生やクリエイターを対象にした勉強会・探求会的なラボを開催したいと思っています。そこではまず、場の源になる自分自身の『心のデザイン』を知り、今世でのミッションを掴んだり、中には思い込みを手放したりする人もいるでしょう。
場の循環を促進する対話のあり方を学び、未来に向けた行動プランに落とし込む、ところまでを扱っていきます。内側と外側の両輪のクリエイションを見ていきます。」


自分のもっている知識やスキルを他の人に伝えたい、というところから一歩進んで、それを源にして社会に循環を起こしたい、と思い始めている人はラボにきてほしい、とさわこさんは言う。


※写真はラボの様子
「そういうふうに思い始めた人の多くは、山奥にリトリートして自分の内面だけを見つめる、そして、会社を辞めて。。。みたいな自己探求と社会との絶縁?的なことをを始めがちです。それも一つですが、そうじゃない道もある、ということは言っていきたいんですよね。仕事や、日常の暮らしの中で、自分とはまったく違う価値観をもつ人たちの中に放り込まれた時に、ざわざわする自分に気づいたりしますよね。そのざわざわをどう見つけて、現実にクリエイトする力にかえるか!?それはまさにインナーマッスルを鍛えるのと同じことで訓練で誰でもできるようになる。そんな風に、「本当のワタシ」は日常の中でつかんでいけるんだよ、ということを伝えていきたいです。街なかで生活していても、企業の中でも自分らしく人間らしく生きる、というのがeMORVの大きなテーマのひとつだな、と思っています。」


「ワタシを生きる」こと。何層かのレイヤーがある。そして1つとして同じではない100人100通りの生き方があって良い

ワタシって何者かなんて、さっぱりわからないけど、ワクワクするところから始めたい!クリエイティブなことから、自分を自由にしていきたい!そんな思いでいる人には、このラボでしっかりワタシクエイトされたメンバーが場をつくるワークショップにきてもらいたいですね!
「ワタシを生きる」メンバーに触れたり、このコンセプトやメッセージの込もった場に来ると、気づくこと、「ワタシを生きる」方向に変容するように仕掛けられていますからね!ワタシクリエイトも何層かのフェーズのレイヤーがありそうです。それも、100人100通りのパターンのよう・・・だからこそ、これからは様々なフェーズの方をイメージして、場を用意していきます

「半径3メートルの世界をまずはより良く変えていく」「都会の中で企業の中でもいかに自分らしく生きられるか」と、さわこさんはたびたび言う。半径3メートルの世界の中で起きることを身をもって体験し、その身近な世界に循環を起こしていくこと。自然の中や特別な場所に活路を求める前に、今住んでいる街で、自分らしく生きていこうとすること。徹底した現場主義、とも言えるような感覚をベースに、eMORVの新しいチャレンジが始まろうとしている。


コミュニティ運営に興味がある人、自分自身にエンパワーメントされるとはどういうことか興味がある人、そして、そんな女性の真の活躍をと願う企業の皆さんはこの「ワタシクリエイト」に注目してほしい。 メンバージョインに興味がある方はこちら

つかさ

つかさ について

ファシリテーター・ライター

中央大学卒業後、官公庁勤務を経て、10年間公立小中学校で教員として働く。子どもの幸せは周りの大人の幸せと密接につながっている、との気づきから、2013年、産後ケアの啓発に取り組むNPO法人マドレボニータに転職。豊かな関係性の中で女性の肯定感を育む産後ケアのあり方をテーマに調査研究を行っている。個人活動として、共感的な場の中で自分らしさを表現する「短歌の会」の開催や、自分自身を源として世界を創る起業家へのインタビューや事業レポートの執筆等を行っている。